大阪北新地に位置するレストラン「Luna Blu」は、華やかな夜の街にある飲食店の中でも特異な存在だ。街の雰囲気を写しとる煌びやかな飲食店が数多く軒を連ねる中で、このレストランはゲストである「お客様」を特別な存在と捉え、その輝きを「太陽」とし、レストランをその輝きによって照らされる「月」と位置づけた静かな空間となっている。

「月のレストラン」。この独自のコンセプトにより、レストラン内部の空間はユニークな魅力を放っている。

主役は「ゲスト」と「料理」であり、そのため飲食スペースは極力装飾を抑えたミニマルなデザインを採用し、あくまで視線が料理やシェフに集中できるような環境づくりがなされている。その上で鉱石の輝きのような煌めきのある特殊な壁面仕上げ、岩石の力強さを感じさせる大判のセラミックタイルのカウンターを舞台装置とすることで「月面」の表情を演出している。

また、カウンター席を曾根崎通りを臨むような配置することで視覚的な広がりと夜景との一体感が生まれ、独特で魅力的な雰囲気を醸し出している。専用通路から入るプライベートルームは特別な時間にふさわしく、エントランス空間は木目の化粧板を多く用いることで静寂と安心感を与え、同時に視線の先に広がる空間への期待感を高める演出がされている。

北新地の入り口に佇むこのレストランでは、喧騒を忘れ、サービスに没入する特別な体験が期待される。

ゲストは、この空間で贅沢なひとときを過ごし、料理とともに、夜の輝きを感じることができるだろう。

• 追加画像:
  タイトル: 06b_DSC00252
• :
  タイトル: 00_DSC00267

計画種別ㅤ:ㅤ

担当業務ㅤ:ㅤ