ラ・カスタガーデン-7

環境と共生する三角屋根の建築

「ラ・カスタ」は、シャンプーやコンディショ ナーなどのヘアケア商品を中心に展開する国 産のナチュラル化粧品ブランドである。その製造本拠地である長野県大町市には、植物の生命力と癒やしをテーマとしたブランドの世界 観を伝える「ラ・カスタ ナチュラル ヒーリング ガーデン 」を運営しており、今回はその一部に「ラ・カスタ」の本店を建築するプロジェク トとして進められた。既存施設の「ラ・カスタ ナチュラル ヒーリング ガーデン」にはガーデン としての施設的意味が強い一方で、ブランドや商品を発信する場所としての役割がなくなってしまっている状況であった。そこで、より商品の価値や原点を発信するラ・カスタの本店とし 、ブランドの根付いた地である大町市の自然 環境と共生する建築をテーマに設計を行った。 急な傾斜の掛かった三角屋根は、上空の専 有空間を減らし、広葉樹を中心とした木々が 空に広がる空間を確保し、多くの太陽光を地 面まで届ける。外構の木々は「大町市の原生林 」 を テ ー マ に 構 成 さ れ 、1 0 年 以 上 に わ た る 計 画 で「La CASTA」の手によって育まれていく。建 築は次第に成長した木々に覆われ、一体化す ることで、環境と共生する空間となる。 木々の葉が落ちる冬には、雪が建築をまとう ように堆積する。同時に除雪するというスキームから脱却することで、意匠面と機能面の両方から環境との共生を感じられるような建築 とした。 内装は三角屋根で確保した大きな空間と開 口を活かし、どの場所にいても外の自然が目に入るような空間とした。ショップスペースの中央には流水を使用したディスプレイがあり、その上部には白く薄い膜 で覆われた大きな照明器具を配置することで、大町市の水や雲といった自然とのつながりを 感じることができるような空間としている。また、建築の際に伐採された木を活用して おり、 パーティションはヒマラヤ杉を4 枚の板材として製材することで作成した。

  • ラ・カスタガーデン-21
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  • ラ・カスタガーデン-37
    ラ・カスタガーデン-37

環境と共生する三角屋根の建築

「ラ・カスタ」は、シャンプーやコンディショ ナーなどのヘアケア商品を中心に展開する国 産のナチュラル化粧品ブランドである。その製造本拠地である長野県大町市には、植物の生命力と癒やしをテーマとしたブランドの世界 観を伝える「ラ・カスタ ナチュラル ヒーリング ガーデン 」を運営しており、今回はその一部に「ラ・カスタ」の本店を建築するプロジェク トとして進められた。既存施設の「ラ・カスタ ナチュラル ヒーリング ガーデン」にはガーデン としての施設的意味が強い一方で、ブランドや商品を発信する場所としての役割がなくなってしまっている状況であった。そこで、より商品の価値や原点を発信するラ・カスタの本店とし 、ブランドの根付いた地である大町市の自然 環境と共生する建築をテーマに設計を行った。 急な傾斜の掛かった三角屋根は、上空の専 有空間を減らし、広葉樹を中心とした木々が 空に広がる空間を確保し、多くの太陽光を地 面まで届ける。外構の木々は「大町市の原生林 」 を テ ー マ に 構 成 さ れ 、1 0 年 以 上 に わ た る 計 画 で「La CASTA」の手によって育まれていく。建 築は次第に成長した木々に覆われ、一体化す ることで、環境と共生する空間となる。 木々の葉が落ちる冬には、雪が建築をまとう ように堆積する。同時に除雪するというスキームから脱却することで、意匠面と機能面の両方から環境との共生を感じられるような建築 とした。 内装は三角屋根で確保した大きな空間と開 口を活かし、どの場所にいても外の自然が目に入るような空間とした。ショップスペースの中央には流水を使用したディスプレイがあり、その上部には白く薄い膜 で覆われた大きな照明器具を配置することで、大町市の水や雲といった自然とのつながりを 感じることができるような空間としている。また、建築の際に伐採された木を活用して おり、 パーティションはヒマラヤ杉を4 枚の板材として製材することで作成した。

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  • ラ・カスタガーデン-37
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